こんにちは。トランジェンのHです。今回Traos2011以降のエディターにおいて、翻訳単位の行頭にタグを表示する方法を紹介します。
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はじめに
Tradosは翻訳対象ではない箇所をエディターに表示しません。これは翻訳者が翻訳部分だけに集中して翻訳できるという利点があります。欠点はタグが表示されないため、HTMLなどでソースのどの部分を翻訳しているのか分からなくなることです。欠点を多少補うために、指定したタグが翻訳単位の中に入っていたら表示するという方法があります。
行頭にタグを表示したい理由
次に示すXMLを翻訳します。
<item><am title="#" /> Using Navigation View in Mobile Apps</item>
Tradosで読み込んでみました。
このまま翻訳すると、は表示されません。翻訳する箇所はないためこれが正しい挙動です。しかし、翻訳対象外に設定したタグを翻訳の参考のために表示させたという要望も考えられます。
行頭にタグを表示する設定
「プロジェクトの設定」→「パーサー」から表示したいタグを選択して「編集」をクリックします。
タグの種類が「インライン」になっていることを確認してください。その後、「詳細設定」を開きます。
「文節化のヒント」を「テキストとともに含める」に設定します。これで翻訳単位にこのタグが含まれるようになります。
以下にTradosのヘルプから該当箇所の解説文を引用します。
テキストに含める タグに関連するテキストが存在する場合、タグはテキストに表示されます。 たとえばタグで脚注記号を指定するとします。この場合翻訳者には、この記号を同じ文中の別の語句に加える必要性があるため、タグをテキストの一部として含める必要があります
結果
もう一度ファイルをTradosで読み込んで確認してみました。
行頭にタグが表示されました!
Tradosの設定では「文節化のヒント」が何を意味しているのか分かり難いところがあります。この記事はそのために書きました。記事が役に立てば嬉しいです。
Trados 行頭にタグを表示する