こんにちは。トランジェンのHです。Trados Studio 2014のSP1アップデートが発表されました。現在SDLのマイアカウントからダウンロードできます。2014の使用者は無料でアップデートできます。
注目の機能
SP1の変更点で注目の機能は「新しい整合エディタ」でしょう。この他にも処理速度向上やXMLファイルの処理が改善された、ということがありますが、「新しい整合エディタ」はTrados 2007の「WinAlign」の機能を搭載したということで、大きな意味があります。
整合エディタはWinAlignである
SP1以前のTrados 2014の「文書を整合」機能は自動的に原文ファイルと訳文ファイルを解析して翻訳メモリに対訳を追加する仕組みであり、ユーザーが対訳の修正を行うこと出来ませんでした。そのため既にある原文と訳文の翻訳ファイルから翻訳メモリーを作成するために、手修正が必要な場合は、Trados2007の「WinAlign」を使用しなければなりません。
2014の「文書を整合」機能に対する期待は高く、これでWinAlignから移行できると喜んだものでしたがふたを開けてみれば処理速度は確かにWinAlignより何倍も早かったのですが、修正が出来ないとなると、いくら早くても翻訳メモリー作成機能としてWinAlingから乗り換えることは出来ません。
それが今回のSp1により、WinAlingから移行できる「手修正」という機能が追加されました。
まだまだ機能はWinAlingに及ばず、同等の使い方はできません。しかし処理は速くなっていて特にスクロールの速度はWinAlingと比べると雲泥の差です。今後のアップデートにより機能が追加されWinAlingから完全に移行できることを願っています。
終わりに
SP1によってTrados2014は大きく変わりました。それは以前のTradosからの完全な移行の道筋を示したということです。今までどうしてもTrados2007でないと対応していない機能というものがありました。それがとうとう2014に搭載されたのです。
XMLの処理が改善されたということで、以前このブログで検証したXMLの処理の仕様が修正されているかもしれません。次回この検証を行いたいと思います。